妊活中に薬は飲んでいいの?(女性編)

妊活中の生活では、妊娠したことも考えておく必要があります。特に将来産まれてくる赤ちゃんに影響があるかが心配になって、薬を飲むことに躊躇される方もいると思います。

そこで今回は、妊活中の薬との付き合い方をご説明します。

※男性の薬の服用については以下の記事をご覧ください

女性は妊活中に薬の服用を気を付けるべきことがありますが、こと男性においてはどうすればよいかわからない方もいらっしゃると思います。 そこ...

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妊活中の薬の服用は問題ないが、念のため医師に相談を

結論から言いますと、妊娠7週間以前であれば妊活中に市販薬や花粉症の薬を一時的に飲むことは問題ありません。排卵してから受精卵になるまでに約1週間かかり、受精卵が子宮に着床するまでに約1週間かかります。

この間に薬を飲んだとしても薬の成分が受精卵に直接作用することはほとんどありません。

妊娠検査薬が使えるのが生理予定日の1週間後以降ですが、着床して1週間が過ぎたとしても胎盤が作られ始めて間もないころなので薬の成分が完全に移行するわけではありません。

しかし、妊娠に気づかずに服用し続けると、薬の成分によって赤ちゃんに影響を及ぼすこともあります。

また、持病で服用を続けている薬がある場合は、妊活中であることを主治医に伝え、妊娠に影響を与えない薬に変えてもらうことも大切です。

妊活中から注意すべき薬の種類はいくつかある

日本産科婦人科学会・日本産科婦人科医会の「産婦人科診療ガイドライン」によると、下記の薬は妊娠中の使用を避ける、もしくは慎重に使うとされています。

妊娠中は避けたい主な薬

・一部の抗菌薬・抗ウイルス剤(リバビリン、キニーネなど)
・抗ガン剤
・抗潰瘍薬(ミソプロストールなど)
・抗凝固薬(ワーファリンなど)
・ホルモン剤(女性ホルモン剤など)
・生ワクチン類(麻疹ワクチン、おたふくかぜワクチン、風疹ワクチンなど)

慎重に使いたい主な薬

・一部の抗菌薬・抗ウイルス剤(アミノグリコシド系、テトラサイクリン系など)
・降圧剤(ACE阻害剤、アンギオテンシン II受容体阻害剤など)
・抗けいれん剤(フェニトイン,フェノバルビタール,バルプロ酸など)
・抗うつ剤(イミプラミンなど)
・非ステロイド抗炎症薬(アセトアミノフェン以外の抗炎症薬)
・向精神薬(リチウムなど)
・利尿剤

なお、上記の「慎重に使いたい主な薬剤」には、母体の持病のために必要な薬もあるので、自己判断で中止せずに、かかりつけの医師と十分に相談しましょう。

市販の風邪薬に使われているアセトアミノフェンの影響はない

市販の風邪薬の成分として使われている解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン)の妊婦への影響は各種研究でも安全性が認められています。

それでも気になる方は、妊娠していることを伝えた上で病院で薬を処方してもらえば、よりリスクを回避することができるでしょう。

ビタミン剤などのサプリも問題はないが、医師に確認を

ビタミン剤やハーブ療法、サプリメントについては、妊娠前であれば問題ないと言われています。しかし中には安全性が証明されていないものもありますので、服用にあたっては医師に確認した方が良いでしょう。

妊活中、妊娠に気づかず薬を服用したときは医師に相談を

妊活中、妊娠に気がつかずに薬を服用してしまっても、多くの薬はお腹の赤ちゃんに影響を与える心配はあまりありません。

ただし、どの薬をどれくらい飲んでいたかは、かかりつけの医師に伝え、よく相談しておきましょう。

また、先ほど「妊娠中は避けたい薬」としてご紹介したものの中には、自己判断で薬を中断してしまうとかえって危険なものもあります。

繰り返しになりますが、持病のため継続的に服用している薬がある人は、妊活に取り組む前に必ず担当の医師に伝えてください。

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