共働きのメリット・デメリットは?

昔は、夫は会社で懸命に働き、妻は専業主婦になり家庭に専念する、という家庭の形が一般的でした。

しかし今ではそのような専業主婦家庭は減少傾向で、夫婦ともに働く共働き世帯が急激に増えてきています。2016年の独立行政法人の調査では、1,129万世帯が共働きであるそうです。

このような社会の変化はありますが、特に結婚し子供の出産などを控えた夫婦は、専業主婦になるか、それとも共働きにするか、悩まれている方もいらっしゃると思います。

そこで今回は、共働きすることによるメリット・デメリットを整理しましたので、紹介します。

 

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共働きの最大のメリットは収入面。一方、デメリットとしては時間面の制約が大きい

共働きのメリット・デメリットは、以下の通りになります。

・共働きのメリット

1.収入が増える
2.収入源が2つになり、リスク分散になる
3.老後の年金が増える
4.お互い仕事への理解を深めやすい
5.社会との接点が増える

・共働きのデメリット

1.時間の余裕がなくなる
2.子供が寂しい思いをする
3.ストレス源が増える
4.社会保険料が増える
5.支出が増える

まずはメリットを解説したいと思います。

共働きのメリット

1.収入が増える

共働きの最大のメリットは収入が増えることです。

厚生労働省が調査した女性の全国平均賃金を参考にすると、仮に30歳で女性が専業主婦になった場合と、そのまま働き続けた場合を比較した場合、1億円の収入差になります。これは全国の平均賃金でパートタイマーの方も含めた収入ですので、正社員の方が働き続けるとさらに収入差が出てきます。この差が大きいことは間違いないでしょう。

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2.収入源が2つになり、リスク分散になる

夫婦が共働きになると、単純に収入が増えるだけでなく、家計の収入源が2つになることを意味します。

例えば夫婦のどちらかが病気や怪我などで働けなくなったり、リストラをされたりしたとしても、収入が途絶えることがなくなるということを意味します。つまり、リスク分散になるのです。

1年先もなかなか読めない世の中になってきていますので、リスク分散は考慮すべき要素の1つでしょう。

3.老後の年金が増える

共働きになり、夫婦ともに厚生年金保険の被保険者になれば、双方ともに年金を受給できることができます。

一方で、年金保険料の支払いが増えるというデメリットがありますので、これはデメリットの欄で触れたいと思います。 

4.お互い仕事への理解を深めやすい

夫婦の片方が働いていて、片方が働いていないと、仕事を巡る理解が深まりづらいことがあります。

特に若いうちに専業主婦になった場合、年齢を重ねた際の仕事の苦労は理解できないことが多くあります。

双方が働いていることで、お互いの仕事に対する理解が高まりやすくなるのです。

5.社会との接点が増える

専業主婦になると家事や育児のみになってしまうと、家に籠ってしまう時間が長くなってしまい、社会と関わりが少なくなります。つまり、育児や家事がすべてになってしまいがちです。

そうなると、それがストレスを感じてしまったり、気分が滅入ったりして鬱など精神的に参ってしまう方もいます。

仕事は収入を得るだけでなく、仕事を通じて社会との接点ができます。家だけでなく会社という自分の活躍の場が2つ柱ができます。

共働きのデメリット

このように、特に収入面で大きなメリットがあり、加えていくつものメリットが共働きにはあります。一方で、デメリットとしては以下のようなものがあります。

1.時間の余裕がなくなる

専業主婦の最大のメリットは、時間的な余裕ができることです。

共働きをしていると、朝は子供を送り、日中働き、帰宅前に子供を迎えに行き、帰宅後は家事をこなす、と非常に忙しくなります。自分の時間はなかなか取れませんし、家事や育児に充てることができる時間が減ってしまいます。

また、共働きをしていると子供との時間は減ります。

小さい場合には保育園などに預けて働くことになりますが、初めて立った時、初めて歩いた時など、子供の「初めて」を見逃し、成長していく過程を見逃してしまう可能性もあります。

子供が突然体調を崩したときは仕事を休んで対応したり、親やベビーシッター、ファミリーサポート(ファミサポ)などのサポートをもらうことは必須になります。 

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2.子供が寂しい思いをする

幼児期や学童期の子供は、家に帰って誰もいないと寂しくなることもあるでしょう。「家に帰ってもひとり」なので、帰宅時間が遅くなる子供も増えています。

3.ストレス源が増える

社会との接点が増えるというメリットがある一方で、会社・家両方でストレスがかかるため、ストレスを溜めやすくなります。

4.社会保険料が増える

社会保険では妻が夫に扶養されているのであれば、妻の分に関して追加的に健康保険や国民年金の保険料の支払い負担を追う必要はありません。

しかし、妻が働き始めることによって社会保険料の負担が新たに発生することがあります。ただし、メリットでも書いたように将来の厚生年金が増えます。

5.支出が増える

夫婦が共働きになると妻が働く分収入が増えますが、支出も増えます。上述の社会保険料のほかにも、保育園に預ける場合には保育料がかかり、食事を準備する余裕がない場合は外食やお惣菜で済ませる場合も多くなるでしょう。

メリット・デメリットを踏まえ、後悔のない選択を 

このように、共働きをすることにはメリット・デメリットがあります。専業主婦を選択するにしても共働きを選択するにしても、メリット・デメリットをしっかりと踏まえて後悔のない子育て生活をお送りください。

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