男性で特に悩みの多い薄毛。成人男性によくみられる髪が薄くなる状態のことを男性型脱毛症(AGA)と言いますが、AGAに有効な薬としてプロペシア(フィナステリド)という薬があります。
しかしこの薬には副作用があり、それが妊活に影響を及ぼすと言われています。
そこで今回は、プロペシア(フィナステリド)が妊活にどのような影響を及ぼすのか?妊活中の男性は服用を続けてよいのかについて解説します。
プロペシア(フィナステリド)とはAGA対策の薬
プロペシア(フィナステリド)は、もともとはAGAの症状とは関係のない、前立腺肥大症や前立腺がんに用いれていたものです。
しかしこれを服用していた患者のAGAに改善がみられ、有効であるということがわかったためAGA患者にも用いられるようになりました。
ちなみに、プロペシアは商品名で、類似薬品としてフィンペシアやエフペシアといったものもあるようです。
それまではAGAに対して有効性が認められる薬はなかったため、画期的な薬だったわけです。これによって多くの男性の悩みに対応できるようになってきました。
しかし、その一方で副作用があることもわかってきました。
この薬の作用は、2型5-α還元酵素を阻害して男性ホルモンテストステロンがDHTに転換されるのを抑制する、というものなのですが、つまり男性ホルモンに対して作用する薬なのです。
プロペシア(フィナステリド)は性欲の減退につながると言われている
プロペシア(フィナステリド)で気を付けるべき副作用は以下の4つです。
1.性欲減退
発症率としては1.8%程度になります。
2.勃起不全
発症率は1.3%程度と、非常に低いです。
3.精子減少
性欲減退と勃起不全と比較すると、程度の差はあれ発症することが確認されています。
上でお話しした通り、AGAの治療薬は男性ホルモンを抑制する効果がありますので、結果として精子が減少します。そして、服用を中止すると改善することも報告されています。
4.胎児への影響
男性への影響ではありませんが、プロペシア(フィナステリド)は女性と子供には絶対服用してはいけない薬として厚生労働省も指定しています。
妊婦の場合、プロペシアの有効成分が入った場合、男の子の生殖器に異常を起こすおそれがあるためです。
また、プロペシアは経皮吸収といって、触れるだけでも皮膚から吸収してしまうので注意が必要です。
錠剤はコーティングされているので、通常の取り扱いで有効成分に触れることはありませんが、錠剤が欠けたり、割れたりする危険性があります。
ただし、プロペシア(フィナステリド)を服用しても精子にその成分が移ることはないため、性交を通して女性側に有効成分が移ることはないのでその点は安心してください。
妊活中は服用を避けた方が無難
男性に対する副作用もありますが、特に女性が万が一フィナステリドに触れてしまった時のリスクを考えると、妊活中にはプロペシアの服用は避けた方が無難です。