1歳までの赤ちゃんの体重変化は著しく、体重がなかなか増えなくなると心配になりますよね。体重が増えないと不安になり、何か病気にかかったのではと思ってしまうこともあると思います。
そこで今回は、赤ちゃんの体重がなかなか増えないときの原因と対応について解説します。
体重の推移をみて、少しでも増加していれば大丈夫
特にそれまで急激に体重が増加していった場合、体重増加が少しだけ緩やかになっただけでも体重が減ってしまったかのように錯覚しがちです。
しかし、そういった場合でも、少しずつでも体重が増加していれば問題ありません。
赤ちゃんの体重増加のメカニズム
なぜ体重が増加するのかというと、赤ちゃんが1日に摂取するカロリーと、運動や排出などによるカロリーの消費のバランスで、摂取するカロリーが大きいことで起こります。そのうち体重の増加も戻ってくる可能性も高いです。
また、よくミルクを飲み、離乳食をいっぱい食べていたとしても、9ヶ月から10ヶ月くらいになると体重の増加が緩やかになってきます。このころになると動きがとても活発になるためで、その分カロリーを多く消費し、体重増加のペースは落ちます。この時期は、あまり体重が増えない時期でもあるのです。
まずは、発育曲線を見直し、体重がどのように推移しているか確認してみましょう。そこで少しでも増加しているようであれば、しばらく様子をみても大丈夫です。
体重増加が完全にストップしている場合は小児科を受診しよう
少しずつ増加しているのであれば問題ありませんが、体重増加が完全にストップしている場合はどうでしょうか?
この場合は、小児科を受診した方が良いでしょう。
体重が1日2日増加しない程度であれば問題ないでしょう。ただし、体重増加がずっと続いているようであればすぐに小児科に行きましょう。
体重が増加しない原因は主に4つある
体重が増加しない原因は様々ですが、よくある原因としては大きく4つあります。これらが複数起こった結果、体重が増えないことが多いのです。
1.授乳量が不足している
赤ちゃんは、授乳によりカロリーを摂取します。この授乳量が不足していると、体重がなかなか増えません。
また、しっかり授乳していたとしても、母乳が十分栄養がない場合もあります。
母乳には前乳と後乳があります。前乳とは最初に出るおっぱいのことで、少し薄くカロリーも比較的低めです。一方後乳のカロリーは高いのですが、これを飲まないとなかなかカロリーが行き渡らないのです。
これを把握するためには、赤ちゃんの便の量が指標となります。便の量や頻度が赤ちゃんがどれくらいの量の乳を飲んでいるかをある程度把握することができます。
2.よく泣いたり動いたりするため消費カロリーが多い
赤ちゃんは泣くことによって大きくカロリーを消費します。摂取するカロリーとのバランスで、体重がなかなか増えないこともあります。
3.おっぱいを飲んでも吐いてしまう
授乳させて一度は飲んでも、吐いてしまうということも原因の一つになります。
4.病気などで食欲が落ちる
インフルエンザや病気などで食欲が落ちることで、一時的に体重が減ってしまうこともあります。
上記4つの原因以外にも、生後1週間まで体重が減ってしまう生理的体重減少というものがあります。これは、ミルクを飲む一方で汗など排出も多く、結果としてカロリー消費が上回ってしまう場合に起きます。
対応策はいくつかある
固形食品は避ける
特に6ヶ月未満の赤ちゃんの場合は、 母乳の代わりに固形食を上げすぎるのは避けましょう。大半の固形食品は、母乳よりもカロリーと栄養素が少ないのです。
そのため、高カロリーで栄養価の高い母乳を固形食品に置き換えない方が良いのです。
ベビーマッサージをする
ベビーマッサージをしてみるのもよいでしょう。これは消化と体重増加を改善することが証明されています。
赤ちゃんと触れ合う
できるだけ多くの皮膚を皮膚に接触させてください。 これらの事の両方が体重増加を改善することが示されています。
授乳頻度を上げる
少なくとも日中2時間に1回、夜に少なくとも1回、授乳をしましょう。母乳だけでなくミルクでも構いません。頻繁な授乳は、赤ちゃんのエネルギー摂取量を増加させます。
おっぱいのマッサージをする
ママの母乳の出が悪くなっている可能性があります。改善するためには、おっぱいマッサージが有効である場合があるため、試してみましょう。
普段の様子をチェックした上で、気になることがあれば小児科に相談を
病気などが原因で一時的に体重減少が認められる場合でも、病気から回復して食欲が戻ってくると、また順調に体重が増えていきます。その場合は心配いらないでしょう。
ただし、病気から回復しても体重が減り続けていったり、発育曲線から外れるようなときは、小児科に相談した方が良いでしょう。
赤ちゃんは個人差が大きく、つい心配になってしまいがちですが、神経質になりすぎず、その成長を見守っていってくださいね。